2007年09月27日

鳥たちの大集会

鳥たちの大集会

スーフィーの教えはいっぱい含まれた名作「鳥たちの大集会」

18歳以降ものすごいスーフィーに憧れている。最高の詩人はルーミーだが彼に
12世紀の先輩詩人がいた。

その名はFarid ud-Din Attarファリッド・ウッド・デイン・アタールだった。
彼のこの名作では比喩を使いながら人間の神に対する憧れと個人のスピリチュアル的な
旅が注目されている。

1177年に出来たこの詩は当時、香水の専門家だったアタールに書かれた目的は
恐らく人間の心の問題を見せることだった。誰もが神に憧れるかも知れないが実際の
ところ「神に会う旅」に本格的に出る人は非常に少ない。

鳥たちは大集会で「鳥の神、サイモルグに会いたい!」と断言するがその旅に出る
まえにでもその神の宿へ「行けない理由」を見事に皆に説明する鳥は次々登場。
ウグイースの場合は「私の使命は人間をこの美しい声で喜ばすことですから砂漠
の上に長い旅をすると声が嗄れるので遠慮します・」と云うような言い訳を見事に伝い
ながらアタールは人間の弱みを示す。

サイモルグの神殿に到着するために7つの谷を通過しないと行けない:

* The Valley of Quest: 探求
* The Valley of Love:  愛
* The Valley of Understanding: 理解
* The Valley of Independence and Detachment:独立と無関心
* The Valley of Unity:  統一
* The Valley of Astonishment and Bewilderment: 驚きと困惑
* The Valley of Deprivation and Death: 喪失と死

最終的にたったの30羽しか残らない旅になり、ようやくサイモルグの神殿にたどり着く
が誰もいない!その瞬間に彼らは悟ります。「サイモルグ」のペルシア語の言葉遊び
でした。サイモルグの直訳は「30羽」だった!

つまり「外にいる」神は本物ではない・・


同じカテゴリー(Allegories)の記事
秘密の愛
秘密の愛(2007-11-03 11:32)

Mulla Nasreddin
Mulla Nasreddin(2007-08-22 11:45)

A certain preacher
A certain preacher(2007-07-22 07:23)

竹とシダ
竹とシダ(2007-07-11 09:28)


Posted by エハン at 11:34 │Allegories