2007年06月28日
山上の説教

第79番札所 天皇寺
昨日の11時から18時までほぼノンストップのコースだった。
34度くらいの強烈な暑さで歩き続けた。
結構、お寺が多かったので(70番から77番まで)逆に休憩が
とれない状態だった。
というのは、納経所へ行って手書きで筆と墨で書いて
くれることは時間がかかるからだ。
そしてすべての納経所は17時までだから、77番札所に17時までに
到着しなければ、次の朝7時までどかに泊まらなければならん。
昨日の最後の2、3時間、頭が痛くなったことは、
さすがの日射病だった。
基本的にあんな暑さに7時間継続的に歩く人は
もともと頭がおかしいはずだ。だから痛くなるのだ。
しかし不思議なことで、そんなに苦労せずに
昨日一日とても早いスピードで終わってしまったのだ。
おそらくお祈りのせいだと思う。
つまり一番からここまでの間に歩きながら一言の
お祈りをずうっと継続しているのだ。
本当に不思議な効果があるようだ。
毎回、勉強する本を持ってくることがお遍路においては
不可欠な条件だ。
今回の本は、「山上の説教」の解説本だ。
ご存知ない方が多いかもしれないが、
ある山の上に、2、3日に渡ってキリストが自分の
中心的な教えを分かり易く大勢の人に説教したのだ。
内容は当然とても深くて、ものすごくシンプルだ。
キリストは神学的なことを一切言わなかった。
しかし、どのようにしてスピリチュアルな生き方が
出来るかについてとても実用的でものすごく効果的な
「心の持ち方」について語った。
ルールを一切言わず、そして形化された方法論も
まったくない内容だ。
結局僕の捉え方に過ぎないが、今日一日完璧な
共時性の中にいられるように、自分の意識をどうもつかが
唯一の問題だ。
だからたとえば、一日中祈りながら物事を行った場合には、
どう自分の人生が変わるかが分かるはずだ。
僕は歩きながら、その実験をやっている最中だ。
これは、宗教や哲学ではなく、これはお遍路だ。