2007年06月30日
最後に向かって

▲ 第86番札所、志度寺で再会したアキさん
このリポートは、第87番札所、長尾寺からのリポートだ。
今日は、最高の天気に恵まれて、いい風が吹いている。
前の札所で再会したアキさんに
「2人で歩くのではない、なぜならば最後の日だから、おしゃべりしながら歩むのではなく
しっかりと今までの全てを感じながら、最後のお祈りに力をいれていこう。」
と伝えた。
またここで再会したのは、せっかくのチャンスだから
アキさんにインタビューしたいと思っている。
なぜなら、僕と違って継続的に32日間、歩き続けたお遍路さんとして、
貴重なインタビューチャンスだと思うからだ。
では、隣に座っているので、1つだけ聞きたいと思う。
『32日間を歩き続けた中で、当然色々あったと思います。
しかし、自分にとって、1番学んだことは何でしょうか?』
『気持ちだけ強くもって生きたら、これから何があっても負けないと思います。』
まさしくその通りだと思います。
たとえば、昨日、ものすごい雨に降られて、僕は河童は使わないので
濡れながら歩いていると、なんとアキさんはカッパを持っているにもかかわらず、
僕の気持ちに同情してくれて、カッパを使わないで、むちゃくちゃ濡れながら
歩いたのに全く平気だった。
お互いに話したのは
『一般の人なら、こんな馬鹿なことしないだろう』といって
『だて風邪ひくもん』と考えるでしょう。
しかしそれは思い込みでしょう。
体温によって、すぐ乾燥するものでしょう。
だから簡単な話だけども、健康意識の増進法としては、お遍路は”最高の方法”ではないかと
つくづく感じる。
ここで、また別れて、1人1人の独立個人の道を歩き続ければ、
最後のお寺で再会するであろう。